AKB48を初めて意識したとき

小学館発行の青年漫画雑誌ビッグコミックスピリッツの表紙を松井珠理奈横山由依が飾った回があって、巻頭グラビアもやっていたのだが、斬新過ぎて、頭がおかしくなりそうだった。


三大少年漫画誌ジャンプ・マガジン・サンデーとその兄弟誌になるヤングジャンプヤングマガジンヤングサンデーというのがあって、ヤングサンデーが廃刊になって、実質、三大青年漫画誌はヤングジャンプヤングマガジン・スピリッツという並びになるわけだが、名前から判るように、ここでスピリッツだけは、趣きを異にする。青年漫画誌は想定読者を20代前半に置くわけで、ヤンマガヤンジャンは、主人公が暴走族・チーマー、もしくはヤクザという設定が多いわけだが、小学館が出すスピリッツは、小学一年生などの学習誌を出している出版社である都合上、子持ちのご婦人方の視線も気にしつつ、不良文化でなく、どちらかと言えば、中高一貫私立出身カルチャー全開で、暴走族やチーマーは、サンデーにおいてもあまり扱われない。マガジンがヤンキースポーツ漫画だとすれば、サンデーは生徒会とか図書委員とか、体育会系部活が活発ではない中高一貫私立カルチャーなわけですよ。


そのカルチャーで想定読者20代前半の青年漫画誌を作るとどうなるのか?主人公が会社員。主人公が引きこもり。グレるにしても、外に出る側でなく、引きこもるグレ方をする。スピリッツには主人公が高校生の部活漫画もあるのだが、その部活が「なぎなた」「書道」と私立カルチャー全開で、私立系女子部活と言ってラクロスしか思い浮かばない俺の発想の乏しさをあざ笑うかのように、すごい駒の進め方をしてくれる。


で、巻頭グラビアね。一応、お色気目的のグラビアなので、青年誌ならビキニ水着が基本。ヤンマガなんかは、ヤンキー成分が高いので、グラビアもキャバ嬢系の濃いメイクが多い。でも、小学一年生などの学習誌を出している小学館が、キャバ嬢グラビアをやった日には、ご婦人方からお怒りの手紙をもらうこともあると思うんですよ。なんかね、私が見た回のスピリッツの表紙&巻頭グラビアが松井珠理奈横山由依で作った社民党の選挙ポスターチックな写真で、ファッションセンスが土井たか子。小学校の授業参観に来たお母さんの服装です。当時、松井珠理奈は14歳の中学二年だったそうですが、どうみても30代後半40手前にしか見えない。


小学一年生を子供に買い与えるお母さん達を想定読者にするなら、100点のグラビアです。でも、一応青年誌のグラビアという事は、ヌクことを想定しているわけで、これでヌクとなると、色々ヤバくないですか?どう見ても土井たか子、どう見ても授業参観に来たお母さん。これでヌクのは、マザコンのそしりを免れ得ない。しかも、土井たか子コスプレをしているのが14歳となれば、ロリコンのそしりも免れ得ない。女性に嫌われる2大性的志向ロリコンとマザコンを同時に満たすグラビアを作っているわけですよ。一見健全な肌の露出が少ないグラビアに見えながら、一番危険な方向へ進んでいる。ゆがんでいるのはスピリッツの編集者なのか、スピリッツを読む私の頭なのか。