選挙権

東:最近でもそうだけど、自民党民主党もあんまり政策変わらないわけでしょう?いろんな政策のオプションがあるのに、それを全部パッケージ化して、こいつを選ぶかあいつを選ぶか二者択一にするわけですよね?あんなのまったく原始的なシステムで、ああゆうの僕ちょっと嫌いなんですよね。
近:政策ごとにみんなが選べるべきだと。
東:政策ごとに選挙権を分割すべきだと思います。
近:なるほど。全員で決めるみたいなのに近いですよね。
東:ん、いや、一人一票である必要もないと思いますよ僕は。最初に生まれた段階で、政策ごとに割り振った選挙権パッケージみたいなのを与えて、それを選挙権同士で売り買いするみたいな。
近:市場があるんですか。
東:それは、いわゆる経済的な関与をそこに入れないべきなんですけど。
近:権利は平等であるべきだみたいな。
東:僕はコンテンツ産業系の選挙権を持ってて、コンテンツ産業系選挙権は、北朝鮮系選挙権の0.3みたいな。そういうような市場を作るということですね。
鈴木:分かるけど。東さんの言ってる事は、さっき言っていたこととまったく逆のことを言っていて、つまりね、世界を複雑化させているわけよ。99%がそれに付いて行けないんじゃないの?ってよく東さんが僕に言うんだけど、これとこれを売り買いするってことは結構複雑になるわけだよね。間接的に見ててすごく簡単な制度で二大政党があって二択する。
東:市場ってシステムが素晴らしいのは、みんなが馬鹿でもなんとなく幸せになれるってのが、市場ってシステムの素晴らしさなの。
鈴木:アダム=スミス的な話でしょう。
東:物を売り買いする人ってのは自分が儲かることしか考えてないわけだ。例えばさぁ、原発問題だけに関心がある人がいるとするでしょう。別にイルカ問題でも良いんだけど。原発問題にだけ関心がある人ってのは、原発にしか興味がないわけですよ。社会全体を見渡す必要がないわけ。でも、原発には妙に興味があるから、原発関係に票を集めようとするわけだよね。自分の他の政策関係に持っていた権利を全部売り払って、原発関係のことを集めるわけだ。で、彼は大変なる極小的な利害で動いているんだけど、でもそういう人がいっぱいいれば、原発関係に関してはそれなりに政策が良くなったりすると思うのね。
鈴木:例えば自民党で言えば部会政治みたいなもんでしょう?
東:違うと思うけどねぇ。もっとマーケットに近いんだけど僕的には。みんなが馬鹿でもどうやって上手く回っていくシステムを考案するかってところがキモなんじゃないかと。
鈴木:政策自体を分けていくって事と、空間自体をいかにアドホックにして行くかってことだと思うんだよね。例えば川ってあるじゃん?複数の国家をまたいだ川ってあったときにさぁ、それって国家間の利権の問題になっちゃうわけ。でも、川って空間自体を見たときに、それがまったく関係なかったり、関係あったりする場合とか色々あるわけじゃん。川っていうイシューとかは空間的なものを持つわけだよね。そこは結構熱いかなと。
東:僕はアメリカ大統領選挙とかも本当はイラクの人とか参加出来るべきだと思うからね。でもそのためには、日本国民だから日本の選挙権を一票みたいな考え方を根本的にくつがえす必要があるんですよ。そういうようなことを考えた時にいきなり世界政府ってわけにも行かないので、選挙権一人一票という原則から考え直す必要があるであろう。政策ごとに選挙権を細かく分割できると。選挙権証本みたいなのをもらうわけですよ。毎年毎年。「お前の選挙権マネーは五千マネーだ」みたいな。