「人間の価値は何を成し遂げたかではなく、何を望んだかで決まる」
てな言い方を昔は、何も成し遂げられなかった敗者側の言い分だと思っていたが
最近は、リアルな言葉だと感じる。
正直いまの自分は何も望んでいない無気力状態で、良く言えば無欲、悪く言えば怠惰、どうにもならない。
仮に、何でも手に入る何でも出来るとして何を望むだろうと考えたときに、俺も含めてみんな何も浮かばないと思う。
どっかの途上国の大金持ちの家とかをテレビで見ると、でっかい家やでっかい車に乗っているが何故かうらやましくないという。でかい家というのが、どのぐらいでかいかというと、書庫だけで一家屋分、室内競技場だけで一家屋分、トイレだけで一家屋分ぐらいあるのだが、どう見ても普通の公共図書館や小中学校の体育館や公衆便所にしか見えず、「これ、俺の図書館やねん」言われてもうらやましくないらしい。
自分専用の図書館を持っていて、それを地元の人たちに開放しているが、どう見ても普通の公共図書館で、それを個人所有しているメリットがどこにあるのか分からない。仮に、何でも手に入るとして、望む物のイメージが既存の何かしかイメージできなければ、結局そういうことになる。
外国の金持ちが、山とか滝とか森とか無人島を個人所有していたりするが、絶景の渓谷を個人所有していたとして、それがうらやましいかと言われると、よく分からない。
活動写真を発明した人とかゲームウォッチを発明した人は、世界のどこにも存在してなかった変な物を望んだんだよね。コマ送りで動く写真を見たいと考える人はやっぱちょっと特殊な変な人だと思う。UWFを発明した人も、やっぱちょっと変なことを望んだ変な人だと思う。何を成し遂げたかで言えばPRIDEの方が偉大だが、何を望んだかで言えば、UWFというのは時代の先を行き過ぎてて変な物に見えたと思う。
ウォークマンでもiPODでも良いけど、あれのお披露目って、耳にイヤホン付けてサングラス掛けて音楽聴きながらスケボーしてんじゃん？何故、スケボーなんだろう？とか思うと、変なことを望む人は偉大だと思う。
