書評

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する
ヤバい経済学
一時間の立ち読みだけで一気に最後まで読める。面白くて次々ページが進むが、読み終わると何も残らない。正にベストセラー。文体がいかにもアメリカの人気コラムニスト文体で、一見オシャレで奇抜で過激なテーマを提示しておいて、その謎を説く過程は非常に常識的でありきたりな論を積み重ねて、予定調和のところに落ち着くのだが、そのテーマが終わり切る前に、次の奇抜で過激で面白いエサを撒いておく手法は、週刊マンガ雑誌のそれに似ていて、ベストセラーとは何かについて考えさせられる。