瓜田純士の遺書を読んだ

アマチュアの格闘技イベント「アウトサイダー」の第一回出場者で、関東連合ブラックエンペラーとも関係の深い瓜田氏の本を読んだ。大雑把に言うと、不良の中には二種類の人間がいて、体がでかくて喧嘩が強くて常に趣味として喧嘩をしていないと持たないタイプと、体は中ぐらいかむしろ小さい方で、頭が良くて法の抜け道を知っていて組織を運営していくブレーン型で、ブレーンタイプの不良は一対一のタイマンは避けて集団戦が強い。


書き手の趣旨とはズレると思うが、頭脳派タイプの不良の苦悩を感じた。自分の学校や組織に後輩で自分より体がでかくて喧嘩が強くて喧嘩っ早い奴が入ってきたときに、不良としてはそいつより上に立たなきゃいけないが、腕力じゃ勝てないわけだ。取りあえずは、挨拶して仲良く友達になっといて、徐々に先輩としての組織力を見せて、タイマンではない暴力で相手を押さえつける。組織力を維持するには、自分が色んな遊びを知っていて、俺とつるんでいると面白いよと思わせるところから始まって、社会人になれば下の人間を雇う金の力も必要だろうし、金を稼ぐ才覚も必要だろう。趣味が喧嘩の喧嘩自慢を部下に持てば、外に敵作って、暴力の向かう対象を固定しないと、組織内のトップである自分にも部下からの暴力が及ぶ。危険すぎる部下は外と喧嘩させて最後は「仁義なき戦い」よろしく、警察に突き出す。不良といえども、不良の暴力は怖いんだよ上も。