謝罪

B-6POST OFFICEで出店した木棚です。文学フリマのカタログに「奥の細道のラップバージョンをCDで出す」と書いたにも関わらず、結局出せませんでした。ごめんなさい。
前日までMTRと格闘し、ミキシングしてマスタリングして、さぁCD-Rに焼こうとすると、MTRのカーソルキーの下ボタンがきかず、決定ボタンが押せない。元々下ボタンの調子が悪かったのだが、十回押せば一回ぐらい反応してくれたボタンが、まったく反応しない。昔ファミコンで同じ状態になった時には、コントローラーを分解し、磨耗して反応しなくなった導体部分にアルミホイルをセロテープで貼り復活させたことがある。私はカーソルキーを直すべく、MTRを分解し始めた。ドライバーで裏側のネジを外し、二重三重になっている基盤を一枚一枚外し、一番奥の十字キー部分に到達すべく分解したが、どうしても外れないネジがある。よく見るとそこは、ネジをハンダで固定してある。「終わった」と思った。文学フリマ当日の朝だった。徹夜で音を作った結果がこれだ。いまからハンダゴテを買いに行っても間に合わないだろう。サークル紹介文に書いた物品を完成させることないまま私は嘘つきとして文学フリマに出なくてはならなくなった。私が亀田大毅なら切腹しなくてはならない状況だ。正直、無断欠席したかった。しかし、私と一緒に出店してくれる渡邊夫妻のことを考えると、ドタキャンするわけにもいかない。民主党の党首を辞任したかった。誰にも会いたくない。文学フリマなんか知らない。そう思ったが、謝罪をするためにも会場に行く必要があった。渡邊さんに謝り、見に来てくれた友人に謝り、文学フリマ終了後、打ち上げに誘われたが断って家に帰って寝た。本来なら謝罪の意味でも打ち上げには出るべきだったと後で気がついた。作った音の一部はWEBにでも上げて、聞けるようにするのがせめてもの務めと思ったが、大量のネジが散らばった机の上を見ると、徹夜明けの自分では、これを組み直すことすらしんどかった。
大きな口を叩いてすみませんでした。
http://d.hatena.ne.jp/jugoya/20071111