1つおよび3つのイス

ジョセフ・コスースの作品。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/2/2d/Kosuth_OneAndThreeChairs.jpg
イスの写真=主観=想像界、辞書のイスの項目=客観=象徴界、イス=現実=現実界。の3つを展示。主観と客観の分裂は、ピタゴラスの時代に、星の運行から、地球が動いている、地球は丸いなど計算上では証明されていたが、生活上の実感としては、地面は平らで動かない物としか感じられなかった時から始まっている。実際、人工衛星を飛ばして、地球外から観察できるようになるのは、ずいぶん後で、計算上、地動説を取った方が辻褄が合うという仮説の域を出なかった。人間では知り得ない現実は、主観・客観の外側に置かれている。


黒田清輝の「智・感・情」は、智がインプレッション、感がイデアル、情がリアル、の意味らしい。「1つおよび3つのイス」とまんまパラレル。


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