TPPの元ネタ

ど素人の私が、想像でいい加減なことを書くが、TTPの元ネタ、ロールモデルは、EUで、EU(ヨーロッパ連合)のロールモデルは、東西ドイツの統合だ。


細かいことを言い出せば、EUの誕生は1957年で、東西ドイツの統合が1990年でEUの方が古いが、EUの統一通貨ユーロの発行が2002年、ユーロの導入に向けて動き出したのが1990年、決済用仮想通貨になったのが1999年。ユーロの導入は、国が通貨の発行権を放棄し、国家予算の編成にも制限が加わるわけで、独立国としての権利をEUに譲り渡した形になる。


独立国としての機能を失なってでも、やるだけの価値が、どこにあるのか。複数の小さな国が集まることで、一つの大きな市場ができる。wikiによると、フランスやイギリスの人口は約6000万人。ドイツで8000万人。EUで5億人。


製造業で、金型を作るのに金が掛かるが、金型で商品を量産する分には、千個でも一万個でも十万個でもコストは大して変わらない。金型が10万円で、金型代だけで商品を量産できるなら、千個しか売れず千個しか作らないなら、単価百円だが、十万個売れるなら、単価一円で作れる。人口10倍の均一な巨大市場を作れるなら、製造原価は、10分の1になる。EU誕生前は、世界最大の市場は、人口2億人のアメリカだったが、人口5億人の市場を作れば、先進諸国の中で最大の市場が生まれる。


商習慣なども含めた規格、グローバルスタンダードは、消費者=市場が決める。商取引に関する国際基準を決める権利が、アメリカから再びヨーロッパに移る。ルールが自前なら、競争は有利になる。


韓国の人口が5000万人。日本が1億人。アメリカが2億人。EUが5億人。中国が10億人。大雑把に、韓国の倍が日本、日本の倍がアメリカ、アメリカの倍がEU、EUの倍が中国。TPPは、GDP金額ベースで見れば、実質日米間の物で、2億人市場のアメリカに、日本の商習慣を合わせる話になる。(中国ベースのFTAの話を絡めようとしたが、自分の無知が炸裂したのでやめた)


社会主義の実験が終わった今、ヨーロッパ連合が戦争というプロセス抜きに、国家間の融合を果たそうとしているのは、同時代の社会実験としては最大級の物だと思う。


変な話、アメリカで認可されている添加物・農薬・処方薬と、日本のそれは、違うわけで、商法も出資法も違うわけで、EUは商売にまつわる法律なんかも統一しようとしているように見えるわけで、では、その法は何語で書かれて、裁判は何語で話され、何語で記載されるのか。その方向で行けば、百年か二百年後には、日本語が消えて、漢字ぐらいがギリギリ残っているような気がする。逆に、パソコンの同時通訳機能がすげー発達していたりして、親子間で世代間言語翻訳してたりするかも。