1980年の松田聖子

しゃべっている時の声質は、違うのに、歌の声質は南野陽子森高千里が同じ声に聴こえる。
藤本美貴の「そっと口づけて ギュッと抱きしめて」の声質・歌い方の元ネタは、初期(ファーストアルバムからセカンドアルバムの)松田聖子か、もしくは松田聖子の声質に影響を与えた誰かか、そんな気がする。


初期松田聖子の声質の元ネタ探しで、ネット動画を見ていたら、1980年頃は、あのねのねが、とんねるずのポジションにいて、女性アイドル出演の歌番組兼コント番組をやっていたり、松田聖子の紹介が「サンミュージック松田聖子です」ではなく「ソニー松田聖子です」になっていて、当時は所属芸能事務所でなく、所属レコード会社名を名乗っていたんだなとか、80年頃は力関係が「レコード会社>芸能事務所」だったんだなとか、松田聖子が好きな色&イメージカラーはピンクと答えていて、当時まだピンクレディーが頂点極めていた時代で、新人の発言としては過激だなぁとか、当時の40代50代のおっさん連中にとって、ピンク=ピンク映画だったわけで、事務所スタッフは、明らかに松田聖子のイメージカラーをブルー・青にしたいのが見え見えだったり、なのに、ファーストアルバムのジャケット写真がピンクだったりする。


ファーストアルバムやファーストシングル、もしくは松田聖子のハリウッドデビュー作のサロゲート・マザーやアメリカでのデビューアルバム・セカンドアルバムなどを総合的に見ると、松田聖子が新天地でデビューする時、必ず、セクシー系でデビュー→失敗して清純派で成功という手順を踏んでいるのが判る。最初に清純派でデビューして徐々に脱がされていくのが天地真理から連なる女性アイドルの伝統であるとするなら、最初に肌を露出して失敗した先例を作ることで、その後は露出依頼が一切ない清純派路線一本でいけるという計算が、あるような、ないような。初期松田聖子の歌唱法・声質の元ネタは、日活ロマンポルノ系のセクシー女優が歌っている曲をあさると出てくるのではないかという気がしないでもない。


もしくは、昔の女性アイドルは(結婚)引退が決まった後に出すラストアルバムは、失恋の曲ばかり入った暗いラブバラードレコードだったのですが、石野真子天地真理辺りの結婚直前ラストアルバムを聴くと、松田聖子のファーストアルバムの元ネタに近いのかとか。


もしくは、松田聖子と同時代かそれより少し上ぐらいの角川映画系アイドルの曲をあさると、元ネタ的な物にぶつかるのか。