インターネットと国防

ネットで何が出来るのか?テレビのデジタル放送、テレビ電話、電話の無料通話、動画の無料配信&受信、色々あるが、核ミサイル撃てたりするとすごくないか?
インターネット=ハッカー文化は元々左翼のカルチャーだって話で。中央集権型のスーパーコンピューターが、世界のすべてを管理するというデストピアがSFではよくあって、それに対抗するのが分散処理型のパソコンで、政府が所有する一台のスーパーコンピューターが住民基本台帳とか国民のプライバシーやなんかまで含めて全部管理しているというのと、個人が所有する一台のパーソナルコンピューターが、電話回線などを使ってスーパーコンピューターに違法アクセスし、住民番号や個人の権限やIDなどを管理するデータを覗き見&改ざんするハッカーが生まれるというSFでよくある物語のパターンがあって。


アメリカのCBSニュースなんかを見ていると、向こうの国防関係者が言うには、冷戦時代アメリカは世界の半分のコンピューターを所有していた。残りの半分はソ連にあった。今ではそれが世界中に広がってしまった。という話で、彼らの感覚ではコンピューター=軍事兵器なわけです。だからこそ、エシュロンによって全世界のWEBデータ、メール、通信、放送を傍受し続けなければならないのです。冷戦時代のSFでよくある物語のパターンとして、米ソが人類を何万回も絶滅させれるだけの核兵器を所有していて、どちらかの国が核を使用したらもう片方の国も使用するので、お互いが死んでしまうためお互いに核を使用できないという核抑止力の物語があって、核戦争で人類の大半が絶滅し、核の冬で世界が凍りついた核戦争後の世界を描いた物語も北斗の拳だのAKIRAだのでよくある話で。


核ミサイルのボタンというのは、アメリカの大統領が持っていて、ホワイトハウス内の特殊な電話機があって、その電話機の受話器を上げると、核ミサイル発射のサインになり、核ミサイルのボタンを押す係の軍人が二人いる部屋にサインが行き、各自一つづつ持っている鍵を二つ同時に入れて回し、ボタンを押すと核ミサイルが発射されるらしい。核ミサイルというのは当然、コンピューター制御されているはずで、そのコンピューターは当然、なんらかのOSを入れていて、コンピューターウイルスに犯される可能性や外部からハッカーが侵入して遠隔操作で発射される可能性は無いとは言えないはずだ。元々コンピューターもインターネットも軍事目的で開発された物で、自動車のナビなども、ミサイルを誘導する目的で作られた軍事衛星からの情報を使っているわけで、中東戦争でアメリカがミサイルを撃つとナビも狂うという話がある。ハッカーを世に知らしめた事件が公衆電話からアメリカ政府のコンピューターに違法アクセスし情報を盗んだという事件で、核ミサイル発射のサインがホワイトハウス内の特殊な電話から出されるという以上、公衆電話からの違法アクセスでアメリカのミサイルを違法に発射させることが原理的には不可能ではない。


もちろん世界一強固なファイアウォールとか入れてるはずだし、さすがにミサイルを管理するコンピューターがネットに常時接続とかはしてないと思う。OSもさすがにウィンドウズXPではないだろう。しかし、アメリカの機密機関のコンピューターで三重の壁で守られたコンピューターがウィルスに感染していたという話もある。ネットに直接アクセスしていないパソコンからのフロッピーディスクのやり取りしかしていないパソコンからもウィルスは発見されたというのだ。ネットにアクセスしている、とはいえアメリカ政府の重要なデータに関するパソコンだからファイアウォールは当然入れているはずの第一のパソコンがあって、その第一のパソコンからのフロッピーのやり取りしかしていない、ネットにつないでいない第二のパソコンがあって、その第二のパソコンとフロッピーのやり取りしかしていない第三のパソコン、当然ネットにはつながっていないのだが、その三重のセキュリティーに守られた第三のパソコンでさえウィルスに感染している。パソコンに詳しい人間に言わせるとセキュリティーに100%はありえないらしい。家でも金庫でもそうだが、所有者が中を空けたり、出入りできたりする以上、部外者にもそれは可能だという。門や玄関のドアを増やしたり、鍵の数を増やしたり窓に鉄格子をはめたりして、入りにくくはできるが、利用者が中に入れる以上、IDカードや暗証番号や鍵や認証登録をいくらやっても、部外者も成りすませば入れるはずだという。


アメリカの軍事関係者がパソコン(含む携帯電話)=軍事兵器と考えているのは決して的外れではなく、考えようによっては、ネットを通じて全世界の人が平等にアメリカの核兵器のスイッチを所有していると考えることは可能だ。そしてそのスイッチを押すのは、誰かの人間の意志ではなく、ウィルスというある種の偶然性・確率による可能性が高いというのも面白い。