日本の消費税は本当に5%なのか?

アメリカの消費税は小売り段階でのみ徴収らしい。
小売り段階で100円の商品を売るのに、
80円で仕入れて、小売が2割の手数料を取っていたとして
80円で売ってる卸し業者が定価の一割の手数料で物を卸していたとして
70円で卸し業者が仕入れた商品が製造元では
10円の材料と30円の原料と20円の労働力を使って作っていたとして。


小売り→顧客の段階で100円の5%である5円を徴収して
卸し→小売りの段階で80円の5%である4円を徴収して
製造元→卸しの段階で70円の5%である3.5円を徴収して
原料業者→製造元の段階で30円の5%である1.5円を徴収して
材料業者→製造元の段階で10円の5%である0.5円を徴収して
100円の商品に対して合計14.5円の税金を徴収していて、
税率は14.5%になる。
ちなみに上の例は、書籍の場合の一般的な流通の流れを
書いていて、小売り=書店、卸し=取次、
製造元=出版社、原料=印刷・製本代ぐらいで計算している。
つまり大げさな比喩でなく具体的な数値を出しているつもりだ。


かつてのマッキントッシュのように部品の製造から完成品の顧客販売までを
一社で行うと、最後の小売り→顧客段階の5%以外は社内での流通なので
税が掛からない。よって、一社で製造流通販売の全てを行う方が税制上有利になる?
上記の例で、製造業者が20円の労働力を自社でまかなえば、税が掛からないが、
他社からの派遣でまかなえば、それは20円の労働動力を消費したことになるので
5%=1円の消費税が掛かることになる?
流通で、5%以下の手数料で卸しをやっているところはどうなるのだろう?
3%の手数料で卸しをすると、5%の消費税を払ったら2%の赤字が出る。謎だ。
これは消費に掛かる税ではなく、生産に掛かる税で、消費者負担ではなく、
生産者負担の強い税だ。
直間比率の見直しの精神にも反する。


直間比率の見直しについて書くと、消費税導入前の日本は直接税収が7割で間接税収が3割。諸外国に比べて間接税収入が低い。
そこを見直すすべきだという理由で消費税が導入された。
何故、間接税が低いとまずいのか?
1945年に日本は敗戦し、財閥解体がなされて、建前上、金持ちと貧乏人の格差はなくなり
全員がゼロから用意ドン!で始まった。
貯金や財産が一律ゼロでスタートしたときには、収入=財産なので、
収入に対する税=直接税に累進課税を施せば、収入格差も調整できた。
そこから50年たって、大金持ちと貧乏人の差ができたとき、鈴木その子さんの遺産が69億円で、相続税が56億円、差額の13億円を引き継ぐ誰かが生まれるわけですが。
参照HP http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/sougaku.htm
サラリーマンの平均生涯賃金を2億としても、6.5回は遊んで暮らせる計算になります。13億円相続して人生を6.5回分ぐらい遊んで暮らせる人は働かないので所得税を払わなくて良いが、
地道に働かないと食えない人は地道に働いた収入から所得税を払わなくてはならない。これは不公平だろう。働かずに金を消費するだけの人間からも税を取るべき。というのが直間比率の見直しです。


一生遊んで暮らせる人と地道にこつこつ働かなければ生きてゆけない人の差(ヨーロッパの文学の一番大きなテーマがここですが)が広がれば、一生遊んで暮らせる人の労働意欲はゼロになるし、地道に働かなければならない人も、身近な幼馴染みが遊んで暮らしてたりすると、働くのがバカらしくなって労働意欲が減る。太陽がいっぱいアラン・ドロンのように幼馴染みを殺して自分が彼に成り代わるなんてことを考える人間も出てくる。それでは社会が成り立たないので、直接税=所得税のように働く人から取る税、だけでなく、間接税=消費税のように働かなくても財産がある人からも、消費に掛かる税を取り立てましょうというのが、直間比率の見直しだったわけですが、あきらかに日本の消費税は消費者負担でなく生産者負担だろという話が出てきてるわけで。
まあ、難しいことは分からないのですが、的外れだったらごめんなさいぐらいの気持ちで。