書籍の推定断裁数(2005)

推定出回り部数 12億6千万冊
推定販売部数  7億4千万冊
返品部数    5億2千万冊
金額返品率   39%
出版科学研究所調べ
http://www.ajpea.or.jp/
出版クラブ便りNo497より孫引き
以下出版クラブ便りより
 この返品部数のうち、仮に2割が断裁になると仮定すると1億冊強?になる。(書籍が一年間に10億冊作成されるとすれば、断裁率は10%以上に及ぶ)。
 1年間の推定断裁部数(1億冊)に対し、業界の平均本体価格(1194円)と版元正味(69%=?)を乗じると、断裁金額は推測ながら820億円に及ぶ。


個人的に思ったこと、返品部数のうち2割が断裁という仮定から、返品された物の再出荷率は想像より高い。
推定出回り部数が12億6千万冊で推定印刷部数が10億冊なのは、返品された本の再出荷を出回りはカウントしているからだと思われる。
平均本体価格1194円ということは、おそらく雑誌や文庫本は書籍でなく、ハードカバー本のみが書籍扱いなのだと思う。
金額返品率39%。約四割は意外と多い。
出回り部数中、返品部数が占める割合が41%。


極端な話、出回り部数の四割が返品されて、それを全て断裁した場合。本の定価の一割を著者印税、三割を印刷製本費、三割を出版社取り分、三割を書店取次等の流通経費だと仮定する。断裁した本に掛かってるコストは印刷製本費と著者印税で定価の四割。返品率が四割だとして0.4×0.4定価の一割六分が断裁する本に掛かった経費だ。
出回り部数中売れたのが六割で、うち定価の三割が出版社の取り分だとして0.6×0.3、定価の一割八分が出版社取り分で、断裁する本に掛かった経費を引くと、定価の二%が出版社取り分になる。・・・合ってるのか?俺のザル計算。


出回り部数―印刷部数=12億6千万部―10億部=2億6千万部=返品された本の再出荷部数。
印刷部数を10億、販売部数を7億4千万とすると、印刷部数−販売部数=2億6千万部が売れ残り。
うち1億部が断裁、残り一億六千部がどこへ消えたのか?再出荷により売れたのか?出版社の倉庫でデッドストックか?図書館・著者・関係者・その他へ献本か?分からねぇ。