深津絵里

昔、日雇い肉体労働をしていたとき、いつもと違う現場に行かされて、そこの休憩所に競艇新聞がおいてあった。スポーツ新聞でも競馬新聞でもなく、競艇新聞というのは初めて見た。一面トップに「あの小沢健二がNYで」と書いてあった。記事を見ると、「*面に続く」とあって、いきなり奥のページを読まされ、内容は小沢健二がNYで地元のプロバスケットボールのチームを応援している。小沢健二と噂になったことのある深津絵里もバスケにはまっているという。そんな深津絵里の新ドラマが始まる。という小沢健二と何の関係もないドラマの告知で、NYのバスケチームのユニフォームを着た深津の写真が載っている。しかも、深津はそのドラマの主役ではなく、3番手から5番手ぐらいの位置で、新聞のテレビ欄にも名前が載っていなかった。そのポジションでも、競艇新聞などというマニアックな媒体に、小沢健二の名前を借りてまで、ドラマの告知をする深津のやる気に私は感動した。