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不謹慎だから笑っちゃいけない

フライデーだったかフォーカスだったか、ずいぶん前に写真週刊誌に載っていた写真。30代後半のおっちゃんが、真夏の炎天下で、野球帽をかぶって、サングラスをして、タンクトップを着て、短パンにサンダル姿で、両手に刃渡り20センチと30センチの鎌を一つづつ持って立っていた。

写真に付けられた文章の出だしが、30歳を超えて、野球場以外で野球帽をかぶった男性は怖い。過去に、殺人を犯した精神薄弱者や、マフィアのボスの例を挙げて、野球帽が持つ幼児性について色々述べられていた。

その写真は覚醒剤の常習者が、警官に職務質問をされて、無言で警官二人の首を鎌で切り落とす事件の30分前に撮られた写真だという。写真を撮ったのが、その常習者の友達で、警察に匿名の通報を入れた人物。警察は彼を薬の売人と見て、捜査しているという。

通報は「近所に怪しい人がいるから調べて欲しい」と匿名で成された。野球帽・サングラス・タンクトップ・短パン・サンダル・両手に鎌の姿を見た40代のベテラン警官は「応援を呼ぶから、しばらく待機しろ」と言ったが、警官2年目の数週間後に成人式を迎える警官が「大丈夫です。あの服装はただの草むしりですよ。」と言って、二十代の警官と二人で職務質問をしたら、常習者は無言の無表情で警官の首を切り落としたという。

悲惨な事件だし、笑ってはいけないのだが「ただの草むしりですよ。」がおかしくて、笑ってしまう。

犯人は犯行前に「テレビを見ていたら、アナウンサーが俺の悪口を言うから、苦情の電話をテレビ局に入れたが、相手にされなかったため、今から鎌を持ってテレビ局に抗議に行く」と、通報を入れた友人に電話で伝えた。薬の売人と見られる友人としては、自分の顧客が犯罪を犯して逮捕されると、携帯電話の履歴などから、売人である自分にまで捜査が伸びるから、それを防ぎたい。そこで事が大きくなる前に匿名で警察に通報したとみられている。

通報を入れた友人が言うには、クスリ云々抜きに彼は「ほんまもんだ」テレビ局に行くと言ったが、彼の家からテレビ局に行くには電車を乗り換えなくてはいけない。彼の能力では目的の駅で降りて乗り換えるのは無理で、下手すると目的の駅までの切符を買う事すら不可能で、そうなるとパニックを起こしてしまう。そうなる前に対処して欲しかった。

不謹慎な言い方だが、売人さんというのは、顧客が犯罪を犯して逮捕されないよう、手渡すクスリの量を管理して、使用量を一定の範囲内に収めているので、複数の異なるルートから買い集めるタイプの顧客を嫌うのだなぁとか、顧客がいよいよおかしくなって、異常な行動が目に余るようになると、病死に見えるような死に方をする毒を混ぜてクスリを渡すのだなぁとか、思う。