糸井重里、みうらじゅん、町山智浩

博士の異常な鼎談」で浅草キッド水道橋博士が「男性で誰にだったらカマ掘られても良いか」みたいなこと言ってて、男が惚れる男について語るんだけど、水道橋博士は「イラストレーターのみうらじゅん」と答えていて、みうらじゅん以外だと「イラストレーターの杉作J太郎」「イラストレーターのリリーフランキー」と答えている。イラストレーターという職業に興味がない自分としては、ピンと来てないんだけど、師匠であるビートたけしの前で、ビートたけし以外の男の名を出すということは、そこそこ覚悟を決めて、そう発言しているわけだ。


水道橋博士の選び方としては、師匠であるビートたけしさんは別格で尊敬しているので、たけしさんは除外して、もう少し意外な人を選んだ方がトークも広がるだろう。さらに言えば、たけしさんのそばにいて、経済的に成功した成功者を近くで見ているので、あえて逆に、それほど経済的に成功してなさそうな人の中から、選ぶという選び方で、みうらじゅんさんになっている。スクエアなサクセスストーリーじゃなくて、自由気ままな生き方をしている人、というくくりで、みうらじゅん氏だが、それでも私にはピンとこなかった。


みうらじゅんさんの師匠は糸井重里で、みうらじゅんさんを師と仰いでいる人は町山智浩さんだ。という辺りから、自分の中で納得がいくようになる。糸井重里みうらじゅん町山智浩という系譜は1980年代の宝島系サブカル雑誌のスター編集者兼ライターで、ガロ‐ビックリハウス‐ヘンタイよいこ新聞‐宝島という雑誌の系譜があって、中森明夫いとうせいこうなどがいて、みうらじゅんいとうせいこうによるスライドトークショーユニット、ザ・ロックンロール・スライダーズ、町山智浩氏と柳下毅一郎氏とのトークショーユニット、ファビュラス・バーカー・ボーイズがあって、という流れの中で、糸井重里氏ほど経済的に成功しているイメージもなく、町山智浩氏ほど知的な印象もない、ダメキャラのままで通用しているという意味で、なるほどなぁと思う。