ネオロカビリーブームとバンドブーム

80年代前半にネオロカビリーブームがあって、外国だとストレイキャッツ、日本だと横浜銀蝿、グッズだと「なめ猫」が流行った。その頃、小学校低学年だったが、リーゼントにサングラスで革ジャン着てバイクにまたがるのがロックだと思っていた。


同時期に、アメリカではMTVが流行って、カルチャークラブやカジャグーグーがTV出てロックバンドを名乗っているんだけど、楽器も持たない、演奏もしないルックスの良い若者が4〜5人組出てきてダンスを踊るミュージックビデオを見て、ジャニーズ系のアイドルグループにしか見えないわけです。


バンドブームのときに日本でも楽器持たない若者4〜5人組がダンス踊るMTV流れ始めて、これがロックだと報道される。もっと言えば、ビートルズローリングストーンズも、革ジャンにリーゼントではないし、ジョニーBグッドを演奏しているわけでもない。じゃあロックとは何か?1950年代のロカビリーから80年代のカジャグーグーまでの間に何があったのか、それをつなぐためにもロック史関連本を読むしかなかったわけです。


結論から言えば、音楽を広告する媒体がラジオからMTVに移ったことで、プロモビデオを作る必要が生まれて、映像に変化をもたらすためダンスを踊る必要が生まれたわけで、MTVで楽器演奏しているバンドでも、作詞作曲は作家に書いてもらって、レコーディングもスタジオミュージシャン任せの場合もあれば、MTVではミラーボールの下で踊っていても、作詞作曲をした上で、コンサートやレコーディング時には自分達で演奏している場合もあって、ロックの定義が非常にあいまいになっていくわけで。